心臓や肺動脈に細長いそうめん状の腺虫(フィラリア)が寄生して、循環器障害、呼吸障害、腎肝疾患などを引き起こします。
ほとんどは無症状のうちに病気が進行し、症状が出た時にはかなり障害が進んでいて死に至ることもある恐ろしい病気です。
フィラリアに感染している犬の血液を吸った蚊が他の犬を刺すことにより感染します。
感染犬の心臓で成虫になったフィラリアはたくさんのフィラリアの子虫(ミクロフィラリア)を血液内に生みます。
このミクロフィラリアを吸血した蚊がまた他の犬を刺すことにより、フィラリアは広がって行く事になります。
つまり、感染している犬がいる限りフィラリア症は無くならないのです。
愛犬をフィラリア症から守るためには蚊に刺されないことが一番ですが、それは無理な話です。
なので、寄生した幼虫を殺す薬を飲んでおく事で予防する事が最も効果的です。
現在、主流となっている予防薬は月に1回(5~12月頃まで、地域や飲ませるタイミングによって変わります)
飲ませるタイプが一般的です。
当院ではチュアブルタイプ・錠剤/粉タイプ・皮膚に滴下するタイプをご用意しております。
その子に合ったお薬をお薦めしますのでご相談下さい。お薬のあげ方もお伝えしますのでご安心下さい。
「蚊取り線香をたいています」、「ほとんど家の中にいます」は予防をしなくてよい根拠にはなりません。
それでも、飼い主の皆様も蚊には刺されますでしょう?皆様が蚊に刺されるということは、ワンちゃんも蚊に刺されているという事です。予防していなくてもフィラリア感染しないというのは、フィラリアを持った蚊に刺されなかった、 というだけで、運が良かったということです。
予防をしなければ必ず感染をするわけではありませんが、予防すればほぼ100%予防できますので予防をお薦めしています。